脱炭素社会の実現に向け、企業に対する環境情報の開示要求が年々強まっています。
その中でも、一定規模以上の事業者に課せられる「温対法(地球温暖化対策推進法)」および「省エネ法」に基づく定期報告は、企業の法令順守(コンプライアンス)の基本となる重要な手続きです。
この報告業務は、専門的な計算と電子システム(EEGS)への入力が必要となるため、外部へのアウトソーシングを検討される企業様も多いことでしょう。
しかし、「誰に代行を依頼するか」という点において、知らず知らずのうちに法律違反の状態に陥っているケースが見受けられます。
今回は、この業務を行う上で絶対に知っておくべき法律、「行政書士法第19条第1項」について解説します。
1. そもそも報告義務の対象とは
まず、温対法・省エネ法の報告義務が発生する基準をおさらいしましょう。
基準となるのは、会社全体(全拠点・全車両等)のエネルギー使用量が「原油換算で年間1,500kl以上」であることです。
本社、工場、支店、営業所などの電気・ガス
社有車、トラック、重機などのガソリン・軽油
これらをすべて合算します。
工場単体では基準以下でも、全社合計では義務対象となっているケースが多々あります。
2. その「代行」、法律違反ではありませんか?
報告書の作成や、国への提出を外部に委託する場合、その業者が「行政書士」の資格を持っているかどうかが決定的に重要になります
なぜなら、行政書士法では以下のように定められているからです。
■ 行政書士法 第19条第1項
「行政書士又は行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行うことができない。」
ここでいう「第一条の三に規定する業務」とは、「官公署に提出する書類(届出を含む)を代理して行うこと」を指します。
つまり、「報酬をもらって、お客様の代理人として報告書を作成し、行政庁へ提出(申請)すること」は、法律上、行政書士にしか許されていない独占業務なのです。
3. 「いかなる名目によるかを問わず」の意味
第19条の怖いところは、「いかなる名目によるかを問わず」という文言です。
例えば、無資格のコンサルタント会社が、 「うちは申請代行費とは言っていません。『環境コンサルティング費用』や『事務サポート費』として頂いています」 と言い訳をしたとしても、実態として書類を作成し、代理で申請を行っていれば、それは行政書士法第19条違反となります。
近年主流となっている電子申請システム(EEGS)においても同様です。
無資格者が企業のID・パスワードを預かり、勝手にログインして代理送信することは、法令順守の観点から非常にリスクが高い行為と言わざるを得ません。
4. コンプライアンス重視の企業が選ぶべき道
温対法や省エネ法の報告は、企業の環境への取り組みを国に誓う行為です。
その手続き自体が、無資格業者による違法な代行で行われていたとなれば、企業の信用問題に関わります。
外部委託をする際は、以下の2点が揃っていることが必須条件です。
計算ができること: 複雑なCO2排出係数の計算や、エネルギー換算が正確に行える知識があること。法的に適正であること: 行政書士資格を持ち、堂々と「代理人」として申請が行えること。
当事務所は、行政書士事務所として適法に代理申請を行うと同時に、脱炭素アドバイザー(アドバンスト)として専門的な算定を行っています。
お客様の作業: 毎月の電気・燃料等の請求書(PDF等)を送るだけ。
当事務所の業務: データ集計、CO2算定、そして行政書士法に基づく適正な代理申請まで一貫代行。
「コンプライアンスを徹底しつつ、面倒な義務を丸投げしたい」 そうお考えの経営者様、担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。
「うちは報告義務があるのか?」という簡易相談から承っております。
